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2004年 06月 23日
多国籍軍「参加」は、世間受けが悪いようだ。英米両国との「了解」事項をまとめたとされる文書が出てきたが、これがお粗末。一体誰の了解を得たのかも分からずじまい。新しく確認できる内容は一つもないと言っていいだろう。
(政府が公表した「文書」は次の記事を参照。米英の了解を文書化 多国籍軍参加の政府見解判明/朝日) 文書は、わざわざ日本語で「多国籍軍の統合された司令部の下」と記載。under unified command(of the multinational force)の都合の良い解釈を繰り返している。この了解は米英との政府間の確認が取られたそうだが、英語ではどんな確認を取ったのか、聞いてみたいところだ。 当然だけど、この説明に対しては野党どころか与党からも批判の声が上がった。 〇「こんなバカなことはない。人命がかかっている交渉ごとではきっちりしないといけない」自民党・田村公平氏。 政府見解の文書を両院特別委に提示 多国籍軍参加問題」(朝日) 〇「疲れが出てきた。その一つはイラク多国籍軍(への参加)だ。外務省がプッシュしたのだろうが、判断は違ったのではないか。」加藤紘一元幹事長。 加藤氏、多国籍軍参加は首相の判断ミス(日経) 加藤氏の発言にある「外務省がプッシュしたのだろうが」は注目に値する。野党党首との会談報道を見ていても、首相はこの決定内容を正確には理解していなかった。外務省にとって都合の良い、極めて限られた材料で判断した可能性が高い。無論、理解不足の首相の責任も重い。 もう一点注目すべきは、イラク駐留米軍のキミット准将の発言だ。准将は、「自衛隊は独自の指揮権を持つとの日本政府の見解」を受け入れつつ、次のように発言している。「軍事作戦であれ、平和支援活動であれ、戦場での作戦上の統制は、指揮権と別物だ」 米軍高官、自衛隊独自指揮権を容認・一部で留保も(日経) つまり、自衛隊は「作戦上」、多国籍軍を「統括(または指揮)」する米軍の統制を受けることを示唆している。 政府も、自衛隊を撤退させる必要があると判断する要件は明確に定めていない。 参加、撤退要件は「一律に言えず」 多国籍軍参加で政府(朝日) 原則のない「ケース・バイ・ケース」。成り行き任せの「参加」になってしまいそうだ。 * * * ↓ここに参加してます。「ふ~ん」と思っていただけた方はクリックをお願いします。 人気blogランキング
by rakurakuonsen
| 2004-06-23 00:12
| 国内政治
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