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2004年 08月 11日
見逃すことはさすがに出来ない。温泉地の「不当表示」が次々に表面化している。今度は、上州屈指の名湯・水上でも発覚。
水上町の温泉でも4軒が水道水などを使用(朝日) 群馬では、先日、伊香保のケースが表面化したばかり。 水道水沸かした湯を「温泉」表示 群馬・伊香保温泉(朝日) 『温泉好き』と自称しているぶん、見逃せない。伊香保は何度も訪れているだけに、本当に残念。 ――鉄錆色のお湯。石畳の階段街。その入り口共同浴場「石段の湯」。上っていけば階段に沿って立つ射的場や土産物屋。古きよき情緒を残し、日々のわずらわしさを癒してくれる本当に良い温泉だけに、痛恨だ。 『歓楽・リゾート』から『癒し』へ――温泉に求められるものは時代の流れで変化した。「本物の湯」、「昔ながらの温泉情緒」――それが、裏切られた。 〇吉良温泉。温泉が枯渇していたのに、「温泉」と名乗っていた。 〇道後温泉。『坊ちゃん』で有名な共同浴場「道後温泉本館」ではお湯に塩素が混ぜられている。県の指導によるものだそうだ。 〇白骨温泉。白濁の湯を求めるお客に媚びて、あろうことか入浴剤を混入していた。 提供すべきものを、履き違えてしまってはいないか?道後も白骨も、「このお湯は最高なんだ―」そういう誇りを忘れないで欲しい。 道後の場合、例のレジオネラ菌騒動が発端で、行政が指導しているそうなのだそうだけど、あれは清掃を怠った極端な例。自然界にレジオネラ菌は存在するのだそうで、それを根絶するために、せっかくの自然の恵みをカルキで駄目にしてしまうのは、本末転倒。行政も、自然が与えた「資源」を自ら潰すという愚策は即刻、取り消したほうがいい。 伊香保・水上の例は、多分氷山の一角。 僕自身も「これ、本当に温泉?」と言いたくなるカルキ臭ただようお風呂に何度となく入った。そこに掲げてあったのは「天然温泉」――。この表現には注意したほうがいい。(最終的には、自分で実際に入って確かめるしか術は無いのだけれど、わざわざ「天然」と称することがちょっとなぁと思う。「天然温泉」の表示自体も紛らわしくて分かりづらい。看板にデカデカと掲げていたら、注意です。全部が悪くは無いんですが。) で、今ブームの「癒し系」「源泉かけ流し」はいいのか?というと、そっちも不安。 前にも書いた某有名温泉。秘湯ブームにあぐらをかいている感じあり。せめて入湯料をもらう前に、女性は入浴できないリスクの説明はすべき。あのままでは、そのうちそっぽを向かれる。 入浴客側にも問題が。例えば黒川温泉。「癒し系温泉」で人気。温泉手形でいろんな宿の湯めぐりができる本当にいい温泉なんだけど、最近は日帰りの「温泉客?」に席巻されているんだとか。これでは、せっかくの「癒し」が機能しないんでは?温泉は、泊りがけで行きましょうね。 温泉は、のんびり。疲れを癒し、心をリフレッシュし。そして、ホンモノが持つ効能を期待して。 いつか行った、九州阿蘇の某温泉。入っているみんながサルに見えた…… もちろん、僕もサルの気分。ぼんやりと。ほっとして。そして、効くかもなぁ・・・という感覚。 上手にいえないけれど、そんな「ほっ」とした味わいを―― そんな温泉よ、いつまでも――
by rakurakuonsen
| 2004-08-11 00:43
| 温泉
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